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【検討会・協議会等】「5Gビジネスデザインワーキンググループ(第9回)」に弊社代表クロサカタツヤが構成員として出席/しました(2023/5/30)

「5Gビジネスデザインワーキンググループ(第9回)」(5月30日開催)に弊社代表のクロサカが構成員として出席しました。

会合では「割当方式検討タスクフォースからの報告」と「5Gビジネスデザインワーキンググループ報告書(案)」について説明と質疑応答が行われ、クロサカからは以下コメントを述べました。

「5Gビジネスデザインワーキンググループ報告書」は、まだ(案) の段階ではあるが、5G以降の通信規格とビジネスを知るにあたり必要なファクトと考え方が整理された貴重な資料となっており、パブコメで意見を受けた後にはぜひ広めて頂きたい。

今回検討会に参加し、なぜ条件付きオークションが必要なのかがよく理解できた。報告書の中にもある「鶏と卵」の話を解く事は簡単ではなく、個別企業の事業を見ていては解決できない。なぜならばこれは市場の問題で、事業者の努力だけでは難しく、場合によっては行政、政府が関与して市場の形を変えていくような刺激が必要だからで、このオークションは重要な刺激になるのではないかと考える。

市場のデザインを変えるという事は、お金の流れ方を変えることが必要で、もちろん慎重に留意点を考慮しなければならないが、新しい要素や効果を発生するためにもオークションは積極的に推進するべきと改めて理解した。

オークションが今後うまく回り始めたとすると、入札でお金が入ってくるが、その財源をどのように位置づけていくのか。既にタスクフォースでも議論をいくつかいただき、コメントも入っていると思うが、必ずしも一般財源化を目指すことはないと考える。

背景として既に通信は社会インフラになりつつあり、責任を以て支え続けることが必要だ。無線も含めた国土全体のブロードバンド環境の整備と同時に、端末やユースケースの支援が重要だ。とりわけミリ波端末が世の中に普及するための支援策は鶏と卵の問題を解く最初のステップになるのではないか。

この時留意頂きたい事は、通信事業者だけではなく、ユースケースを多数持つポテンシャルがあるユーザー企業、B2B2Cの後ろのB2C企業の知恵や取り組みを活性化させ、支援が行き渡るような施策を考えて頂きたい。

また、第8回会合で申し上げた標準必須特許(SEP)は、自動車産業を含めた深刻な問題になっている。通信関係の特許が高くなりすぎたため、日本の自動車産業がアクセスできない、自分が特許を持っていないためトレードできないという事が顕在化し始めている。自動車機器メーカーが昔開発した通信技術の特許は、特許切れとなり、交渉力が低下している中で、目先の問題だけではなく、20年、30年先のために重要な足場を作らないとならないだろう。

こういった視点からも、通信産業を盛り上げるというだけなので、通信を使う産業を盛り上げていくというような視点をもって今後とも検討いただけるとありがたい。

資料はこちらをご覧ください。