【メディア】「FM NACK5」の「アロハ太朗Good Luck! Morning!」のコーナー「エコノモーニング」に弊社代表のクロサカタツヤが出演しました
5月9日の「FM NACK5」の「アロハ太朗Good Luck! Morning!」のコーナー「エコノモーニング」に弊社代表のクロサカが出演しました。
音楽産業と生成AIをテーマに、4月1日、200名を超えるミュージシャンが、非営利団体のArtist Rights Alliance(ARA)と協力し、自身の音声や楽曲を生成AIが無断および無償で学習データに利用することに反対する書簡を公表した。名を連ねたのは、ビリー・アイリッシュ、ケイティ・ペリー、ジョン・ボン・ジョヴィなどの現役プレイヤーや、ボブ・マーリーやフランク・シナトラらの遺族らだ。
写真やイラストを出力する生成AIで「葛飾北斎風」などと簡単な指示をすると瞬時にそれらしい絵が生成されるが、音楽も同様で、AIモデルが学習すれば容易に生成できる。昨年春には生成AIを使用し、ドレイクとザ・ウィークエンドのクローンがコラボレーションする曲がTikTokで何百万回も再生され、両者の新曲と疑わない出来だったと言われている。
この様な侵害行為の一方で、制作現場でのAIの利用は拡大している。ビートルズの新曲「Now And Then」はジョン・レノンの古いデモテープからAIで歌声を抽出し、その音源に肉付けして完成されている。また、カバーやサンプリングが当たり前なほか、「初音ミク」のような音声ソフトも広く利用されており、この流れに連なり、生成AIの制作環境での利用は止まらないだろう。
ではなぜビッグネームが反対するかというと、音楽が「産業」であること。公開書簡では、生成AIの肯定的な面を評価したうえで、無断・無償のモデルへの取り込みに反対を表明している。技術そのものではなく、その使い方によって産業を壊すことへの懸念だろう。
音楽は ミュージシャンだけでなく楽曲の制作、流通、ライブ制作など多くの個人や組織で実現されており、利益を分配する仕組みを守らなければならない。また、2次利用や悪用を防ぎ、権利者を尊重した形まで考えなければ、ミュージシャン、スタッフ、音楽業界が本来得られるべき利益を奪われてしまう。
この問題は音楽に限った話ではないが「産業」によって性質が違うだろう。産業とひとくくりにせず、映像、音楽、文学などそれぞれの分野でどの様な課題があるかを正確にとらえ、且つ生成AIが今後どうなるか、何を守ってくれ、守ってくれないのかを考え、整理していかないとならない、とお話ししました。
次週以降も毎週木曜日午前7時15分頃から出演予定です。
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